1ビットメモリの動作



           図2-4 スイッチを分けた書込み


図2-4は、ちょっと複雑に見えるかもしれませんが、

ひとつずつスイッチの関係をみていきましょう。

 @) スイッチCがオフになっていると、スイッチEとスイッチFがオフに

    なっています。PにもQにも電流が流れないので、

    書込みをやらないことを示します。


 A) スイッチDをオフ(D=0)にして、スイッチCをオンにします。



         (赤線が電流が流れている箇所です)

      ・ まず、スイッチEとFがオンになります。

      ・ スイッチEはオンですが、スイッチDがオフですので
       Pには電流が流れません。

      ・ Gの近くの電磁石にも電流が流れていませんので、
       スイッチGはオンになっています。

      ・ FとGがオンになっていますので、Qの電磁石に電流が流れ、
       フィリップフロップはQ側に向きます。
       その結果、豆電球Rは消えます(R=0)。

      ・ スイッチCをオフにすると、PとQに電流が流れませんので、
       フリップフロップはそのままです。
       すなわち、豆電球Rは消えたままです。


 B) 次に、スイッチDをオン(D=1)にして、スイッチCをオンにします。


        (赤線が電流が流れている部分です)

      ・ まず、EとFがオンになります。

      ・ スイッチE、スイッチDがオンですので、
       Pの電磁石に電流が流れます。

      ・ Gの近くの電磁石にも電流が流れますので、
       スイッチGはオフになります。

      ・ FはオンですがGがオフですので、
       Qの電磁石には電流が流れません。
       その結果、フィリップフロップはP側に向き、
       豆電球Rが点灯します(R=1)。

 C) スイッチCをオフにすると、PとQに電流が流れませんので、
    フリップフロップはそのままです。
    すなわち、豆電球Rは点灯したままです。






以上の動作の中で、スイッチE、F、G、電磁石P、Q、豆電球を無視してみましょう。


 @) スイッチCがオフになっていると、書込みをやらないことを示します。

 A) スイッチDをオフ(D=0)にして、スイッチCをオンにすると、
    フリップフロップはQ側に向きます。

 B) スイッチDをオン(D=1)にして、スイッチCをオンにすると、
    フリップフロップはP側に向きます。


すなわち、スイッチDで書き込む値を指定して、

スイッチCをオンにすると書き込まれます。

スイッチCをオフにすると、スイッチDをオンにしてもしなくても動きません。





第1編 コンピュータの原理

1. コンピュータは計算機

2.コンピュータに必要な機能

第2編 論理回路の話

1.豆電球による論理回路

2.スイッチによる論理回路

3.論理回路図の単純化

第3編 コンピュータの回路

1.加算回路と減算回路

2.記憶回路

3.順序回路


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